船員になるためには高卒・大卒・社会人それぞれ幾パターンがあり、内容もそれぞれです。
新卒として船員になるためには、海への進路を早期に決めなくてはなりません。
高校一年生から船の授業が始まる教育機関もあります。
今回は高校生・大学生からの船員のなり方をまとめてみました。
「社会人からの就職」はこちらを御覧ください。
高校卒業後に船員になる
中学校卒業後に以下3つのいずれかの学校に入学します。
主な教育機関
・海上技術学校
・水産高校
・商船高専
海上技術学校
独立行政法人 海技教育機構が運営する船の学校です。
現在は千葉県館山市、佐賀県唐津市、長崎県口之津市の3校があります。
3年間の高校生活の後、半年間の実習期間を経て4級海技士(航・機)を取得後、就職します。
商船高専
商船に特化した高等専門学校です。
現在は山口県の大島、広島県の大崎上島、愛媛県の弓削、三重県の鳥羽市、富山県の射水市に5校があります。
席上課程4年6ヶ月を経て1年間の実習に臨み、3級海技士取得後に就職します。
水産高校
水産業やバイオテクノロジーを学ぶ、全国にある高等学校です。
船員の資格を取る場合は、3年間の席上課程の後に2年間の専攻科へ進みます。
合計5年間学び、3級海技士を取得後に就職します。
短大・大学卒業後に船員になる
高校卒業後に以下のいずれかの学校に入学します。
主な教育機関
・海上技術短期大学校
・水産大学校
・海洋大学、神戸大学などの商船系の学部がある学校
海上技術短期大学校
独立行政法人 海技教育機構が運営する船の学校です。
2年間で航海・機関を学び、4級海技士(航・機)を取得後、就職します。
岩手県宮古市、静岡県静岡市、愛媛県今治市、北海道小樽市の3校があります。
水産大学校
水産庁が所管する水産の研究・教育機構が設置・運営する教育訓練施設です。
大学の学部に相当する専門学科(修業年限4年)、上級の専攻科(修業年限1年)、大学院修士課程に相当する研究科(修業年限2年)で構成されます。
3級海技士を取得後、就職します。
商船系学部のある大学
東京海洋大学や神戸大学が該当します。
船や海だけでなく、付帯する広い知識を学ぶことができます。
学生時代から船員を目指せば、新卒入社はかなう
船員になるためには確実なスキルが必要なため、法律で定められた期間、勉強しなくてはなりません。
勉強期間が3年や5年だからこそ、10代の内から学ぶ必要があるのです。
中学卒業後も高校卒業後もそれぞれ3パターンほどあるため、自身のフィーリングに委ねられます。
学校が違うからといって、能力差が明確に違うこともありません。
すべては学び手に委ねられます。
学校は海に近い土地にあるため、全寮制を取り入れている学校がほとんどです。
船も共同生活のため、全寮制の学校では良い修練の場になります。