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入社前に聞いていたことちがう…
いざ職場に出てみると、入社前とのギャップを感じることは少なくないと思います。
ギャップとは、仕事内容や労働時間、昇給、休日など仕事に関わるあらゆる要素を指すもので、差が激しいほど、転職を考える機会も増えます。
そのため、今まで考えていた人生設計に支障をきたしたり、新しい挑戦ができないことに苦心することも…
逆に会社側からしても、採用に広告を掛け、社員教育にコストを掛けて早期に退職されたものでは、たまったものではありません。
就職して3年以内にギャップを感じる人は、新社会人の約8割に及ぶ
面接試験で聞いたことやホームページに記載されていることと、職場の現実が異なることはよくあります。
仕事が定量化できていないベンチャー企業や、少数精鋭の創業メンバーで構成されるスタートアップ企業も同じことがいえます。
更に、海運業界のような特殊な働き方で、従業員に対して約束ができない要素が多いほど、ギャップが大きくなることは必然です。
入社後、報酬・昇進・仕事のやりがい・働きやすさなど、 何らかの事前イメージとの齟齬(リアリティ・ショック)をうける新社会人は76.6%に及ぶ。
出典元:パーソル総合研究所×CAMP「就職活動と入社後の実態に関する定量調査」.https://rc.persol-group.co.jp/research/activity/files/reality-shock.pdf.(参照 2021-03-19)
約8割ということは、ほとんどの新社会人が該当します。
ただし新社会人だけでなく、転職者にも同じことが言えるでしょう。
私の周りでも、「今までの会社すべてにギャップを感じた」と言っていた友人もいます。
ほとんどの就職者が、入社前後のギャップに悩むといっても過言ではないのです。
採用試験では、方便をいくらでも使えてしまう
採用試験では基本的に、会社担当者と応募者が初めて面接を行います。
会社担当者は事前に履歴書を閲覧し、応募者は会社のホームページや周りの評判によって情報をまとめることが基本です。
しかし、いざ面接が始まり、質疑応答があったとしても、双方ともに実態を掴めきれないのが実情ではないでしょうか。
風貌や話し方で察することがあるにせよ、早ければ数十分で終わる面接の中で、双方の意向や専門知識を理解し合うことなど、ほぼ不可能に近いからです。
しかも採用を急ぐ会社担当者と、働き口に焦る応募者では、仕組み上、コミュニケーションに齟齬が生じても不思議ではありません。
聞いたことない単語が出ても素通りしたり、分かったつもり聞いてしまったり、誤魔化したりしてしまうものです。
短時間でかつ初対面で、情報が行き届かないからこそ、後々にギャップが露わになるのではないでしょうか。
双方に約束など、不可能な現実を知る
入社前後にギャップを感じるのは、お互い様と言えます。
「こんなはずでは…」と思う会社員もいる反面、「採用前と姿勢がまるで違う」と話をされる会社担当者もおります。
労働環境だけを見れば、条件が頻繁に変わることに違和感を覚えることもあるでしょう。
しかし俯瞰してみると、急激に変わる社会の中で、生き残るために会社は順応し、板挟みになりながら会社員を守っているという側面もあります。
守りきれず、いわゆるブラックになる会社もありますが、守ろうと必死に改善し、施策を練っている会社もあります。
働く環境だけに注視し、自分視点になると周りが見えなくなりますが、自分の知らないところで奮闘している人がいることも事実なのです。
だからこそ俯瞰する力を養い、柔軟な姿勢が大切になるのだと思います。
ただし、あまり寛容すぎても、自分に負担がかかりすぎては本末転倒なので、バランス感覚も必要です。
入社前後に感じるギャップの1番の原因は、入社前に会社の理解度が低かったことが挙げられます。
ということは、会社と応募者の相互理解がいかに重要か思い知らされます。
短時間での理解は難しいですが、長期間で人を見れば、ある程度の理解は可能です。
現在は、スマホがあれば個人のSNSも閲覧できる時代です。
会社や代表者、個人が運営する、SNSやブログを通じて理解を深め、双方にギャップのリスクを軽減し、採用試験に臨むことが大切ではないでしょうか。